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注目は羽生!オシムジャパン、イエメン戦メンバー発表! [サッカー]

オーウェンについて書いた記事でも、書いたことがあるのですが、

 

私の身長は、167cm。

 

正直、いわゆる成人男性の平均と比較すると「背が低い」といわれる分類です。

 だから、なのかもしれませんが、日本人初のNBAプレーヤー田臥勇太や、イングランド代表のオーウェンといったように、私が好きになる選手の多くは、「背が低い」人たちです。

 

8月13日に、アジアカップ最終予選イエメン戦に挑むための日本代表メンバーが発表されました。

 

オシムジャパンの初陣となった、前回、トリニダート・トバコ戦では、アジアのクラブチーム王者決定戦(A3)に出場していたガンバ大阪ジェフ千葉、そして、上海遠征を行っていた鹿島アントラーズの選手の選出が見送られたために、今回の選出は、国内組の現時点でのベストメンバーと考えられ注目されていました。

 

メンバーは、以下の通り。

 

GK
 川口 能活   1975.08.15 179cm ジュビロ磐田
 山岸 範宏   1978.05.17 185cm 浦和レッズ

DF
 三都主 アレサンドロ 1977.07.20 178cm 浦和レッズ
 坪井 慶介                      1979.09.16 179cm 浦和レッズ
 加地 亮                         1980.01.13  177cm   ガンバ大阪
 田中マルクス 闘莉王 1981.04.24 185cm 浦和レッズ
   駒野 友一                     1981.07.25 171cm サンフレッチェ広島

MF
 中村 直志   1979.01.27 175cm 名古屋グランパスエイト
 羽生 直剛   1979.12.22 167cm ジェフユナイテッド千葉
 遠藤 保仁   1980.01.28  178cm   ガンバ大阪
 鈴木 啓太   1981.07.08 177cm 浦和レッズ
 阿部 勇樹   1981.09.06 177cm ジェフユナイテッド千葉
 山瀬 功治   1981.09.22 173cm 横浜F・マリノス
  佐藤 勇人   1982.03.12 170cm ジェフユナイテッド千葉
 田中 隼磨   1982.07.31 174cm 横浜F・マリノス
 小林 大悟   1983.02.19 178cm 大宮アルディージャ
 長谷部 誠   1984.01.18 177cm 浦和レッズ

FW
 巻 誠一郎   1980.08.07 184cm ジェフユナイテッド千葉
 我那覇 和樹   1980.09.26 182cm 川崎フロンターレ
 佐藤 寿人   1982.03.12 170cm サンフレッチェ広島
 田中 達也   1982.11.27 167cm 浦和レッズ
 坂田 大輔   1983.01.16 173cm 横浜F・マリノス

 

前回のトリダート・トバコ戦のメンバー選出の記事では、「年齢」に注目したのですが、今回は冒頭の前フリと上のメンバー表を見てもらえば一目瞭然なのですが、メンバーの「身長」に注目してしまいました。

 

今回のメンバーの身長の平均値は、なんと「176cm」。

 

これは成人男子の平均身長とほぼ変わりませんが、これまでの日本代表メンバーと比較すると相当低い数値です。

 

中でも、今回、代表初選出のMF羽生直剛と、FWの田中達也は、私と同じ167cm!

なんだか、ちょっと親近感♪

 

特に羽生直剛は、私と同じ1979年生まれ。

これまでは、同じ79年組みの天才小野伸二小笠原らテクニシャンぞろいのタレントがそろう中盤では、どうしても目立ちませんでしたが、オシムが監督になってからのジェフ千葉で頭角をあらわしはじめて、その小さい体で効果的に90分間走り回っている姿は、存在感抜群だったため、

「いつか羽生の代表でのプレーも観てみたい!」

と感じていただけに、とても嬉しいです。

 

羽生、本人は、身長のことを問われると

「相手がデカくても運動量で2対1の局面をつくれば補える。

 監督のいう日本人の特長を持った選手が、たまたま小さかっただけですよ」

と、至ってクールな回答をしていて、同じ「79年組167cm」として見習いたいなぁと感じるほど(笑)

 

 

前回のトリニダート・トバコ戦でも、「やってやるぜ!」という気合がメンバー全員から感じられて頼もしかった日本代表。

国内組ベストメンバーで挑む、イエメン戦ではどんなプレーを見せてくれるのか、16日が待ち遠しい!


フレッシュな顔ぶれ!オシムジャパン発表 [サッカー]

私は、現在、27歳1979年生まれだ。

4年後に南アフリカで開催される次のW杯は、30歳を超えることになる。

 

中田英寿が、29歳でサッカー選手を引退したように、サッカー選手の寿命は短く、30歳を超えてトップレベルのプレーを披露できる選手は少ない。

 

しかし、ドイツW杯で準優勝したフランス代表の選手の平均年齢は、30.2歳。

34歳ジダンを筆頭に、ビエイラ、マケレレ、テュラムといった30歳を超えた円熟のプレーヤーが準優勝の確かな原動力になっていた。

 

前回、ドイツW杯で日本代表として選手された選手の平均年齢は、27.5歳と高く、4年後には、今回の選手の多くが30歳を超えることになり、このことは、若手を積極的に起用しなかった「ジーコジャパンの負債」のひとつとして挙げられることが多い。

 

 

2006年8月4日、4年後のワールドカップ南アフリカ大会を見据えて監督になったイビチャ・オシムが初選出を行った、キリンカップ2006トリニダートトバコ戦を戦う、日本代表が発表された。

 

今回は、現在、行われているアジア最強のクラブチームを決めるA3と、鹿島の上海遠征とキリンカップの日程がかぶってしまったために、「G大阪」、「ジェフ千葉」、「鹿島アントラーズ」の選手は、除外されていることもあり、13名の発表となった。

 

選出された13名は以下の通り、

 

GK:
川口能活(30歳)(磐田)
山岸範宏(28歳)(浦和)初召集


DF:
三都主アレサンドロ(29歳)(浦和)
坪井慶介(26歳)(浦和)
田中マルクス闘莉王(25歳)(浦和)初召集
駒野友一(25歳)(広島)


MF:
田中隼磨(24歳)(横浜FM)初召集
今野泰幸(23歳)(FC東京)
長谷部誠(22歳)(浦和)
小林大悟(23歳)(大宮)初召集


FW:
我那覇和樹(25歳)(川崎)初召集
佐藤寿人(24歳)(広島)
田中達也(23歳)(浦和)

 

ドイツ代表のメンバーで今回も選出されたのは、GKの川口、DFのサントス、坪井、駒野の4人。

 

MF,FWは、初召集の3人を含め、代表として呼ばれたことがあっても出場機会がすくなかった選手が多く、きわめてフレッシュなメンバーが選ばれたといえる。

 

しかし、現在、Jリーグで首位にたっている川崎フロンターレのチーム得点王である我那覇を初めとしてクラブチームで結果を出している選手たちが名を連ねており、まだ、代表選手としては聞きなれないけれども、十分に納得できる選手たちが選ばれたと感じる。

 

が、それと同時に、やっぱり個人的な感情として、浦和の小野伸二(26歳)をはじめとする「黄金世代」と呼ばれ、これまで数多くの代表試合を経験してきた私と同じ1979年、80年生まれの選手たちが選出されていないことに、どうしようもない寂しさも感じてしまった。

 

ただ、オシム監督が発表の場で、初召集選手の多さを指摘されて

 

「誰でも最初は初心者。経験がないからと言って招集しなければ、いつまでたっても経験は得られない」

 

と、いっていたので、あくまで才能豊かな若手選手にまずば「経験」を与えてから、もうベテランになってしまった代表経験も多い「黄金世代」らの、ドイツ代表メンバーと競争させていくのかもしれないなぁ~とも、思うので、まずは温かい目で、この「新生オシムジャパン」のメンバーの戦いっぷりを応援していきたいな。

 

とりあえずは、このメンバーで挑む9日のトリニダート・トバコ戦が楽しみ★

 

<追記>

8月5日に、追加召集として、

DF

栗原勇蔵(22歳)(横浜FM)

MF

山瀬功治(24歳)(横浜FM)

中村直志(27歳)(名古屋)

鈴木啓太(25歳)(浦和)

FW

坂田大輔(23歳)(横浜FM)

 

の5人をさらに招集。

既に発表された13人は、アジアカップ予選イエメン戦でも選出が濃厚とされているが、今回の5人は、千葉、G大阪、鹿島の選手が召集できないための限定的召集らしい。

 

ただ、”限定”としながらも、やはり追加の5人も、これまで代表に選出されてこなかった選手たちで、オシムが積極的に多くの選手に”代表経験”を与えようとしているのかなぁと感じられる。

 

ほぼメンバーが不動だったジーコの時と違って、本当に誰が選ばれるかわからないオシムジャパンには、毎回、代表に誰が選ばれるのか楽しみ☆

 

それにしても、特に追加収集のメンバーで感じたのですが、Jリーグ好きでも、「あー、この選手を選ぶのかぁ~」といったような、「いぶし銀」的な人選は、さすが、よく「Jリーグ」を知っているなぁ~と、感心してしまいました。

 


【ドイツW杯レビュー⑩】イタリアvsフランス「歴史に語り告がれるであろうファイナル」 [サッカー]

4年に一度しか行われないサッカーの祭典、ワールドカップ。

その決勝戦を戦うという栄誉は、数え切れないくらいの参加国からたったの2カ国にしか与えられない。

 

2006年ドイツワールドカップの決勝の舞台に立ったのは、

もうひとつの「死のグループ」と呼ばれた、FIFAランク2位チェコFIFAランク5位アメリカを倒しての堂々の1位通過を果たし、(ちなみにイタリアはこのときFIFAランク13位)。

 

初戦で日本を破った決勝トーナメントに進出したオーヅトラリアを激闘の末にトッティのPKで破り、

 

イタリア、セリエA得点王に輝いたシェフチェンコを擁し、初出場ながらベスト8に勝ち上がってきたウクライナを倒し、

 

歴史に残るであろう、ドイツとの準決勝を延長戦後半残り2分から、2得点を奪うという劇的な勝利でくだして勝ち上がってきたイタリア。

 

そのイタリアに対するのは、

「ワールドカップが現役生活最後の大会」

と、明言し、負ければそこで引退という背水の陣で挑んだ英雄ジダンを擁するフランス。

 

グループリーグでは、チームの歯車がかみ合わず、スイス、韓国に引き分け、2位通過となってしまったが、決勝トーナメントの初戦であたったスペイン戦では、

ジダンの後継者と呼ばれるリベリーマケレレと双璧をなすフランシの心臓ビエイラ、そしてジダンが得点を挙げ、

近年、上手く回ることがなかった歯車がついに回り始めた。

 

さらに、その勢いで、逆に最後まで本調子をだすことがなかったブラジルを破り、そして、準決勝ではポルトガルジダンのPKでくだし、ついに決勝へ。

 

数々の輝かしい栄光に彩られたジダンの最後の試合は、ワールドカップの決勝戦という最高の舞台になった。

 

イタリアとフランスという対戦カードになった、この決勝戦。

試合前には、多くの人が

「ジダンに花道を飾らしてあげたいが、総合力で勝るイタリアが勝利するのでは?」

と予想していた。

また、両国ともに「守備力」が評価された国同士の対決だっただけに、0-0という結果もありうると言われていたのだが・・

 

試合は、開始直後、すぐに見せ場を迎える。

 

前半6分。

ロングボールをアンリがヘッドでつなぎ、マルーダペナルティーエリアに進入すると、マテラッツィに倒されてフランスがPKを獲得する。

 

キッカーは、準決勝でもPKを成功させているジダン!

しかし、イタリアのゴールマウスを守るのは、チェコGKチェフとともに世界No1GKと呼ばれているSGGKブッフォン!

 

緊張の一瞬。

 

ジダンは、なんとここでチップキック(ボールをふわりと浮かせてゴールを狙う)を選択!

ブッフォンは、完全に読みが外れ、逆方向に飛んでしまい、ボールはゆっくりとゴールへ吸い込まれる。

 

イタリア代表のトッティが、クラブチームでPKを蹴るときにたまにみせるこのキックは、成功率は、それほど高くはない。(トッティ自身も、決勝トーナメントの初戦オーストラリア戦でPKを蹴るさいにチップキックではなく、普通に蹴った)その、チップキックをワールドカップの決勝戦、そしてブッフォンを相手に決めてしまうジダンに心底しびれてしまった!

 

これで、フランスが1点を先取!

準決勝のポルトガル戦では、同じようにジダンが決めたPKが決勝点になっているだけに、「また、ジダンのPKで試合が決まるのでは?」という考えが浮かんでくる。

 

が、取られたらきっちりと取り返してくるのがイタリア!

前半19分

ピルロの右コーナーキック。高いボールをファーサイドに送ると、マテラッツィが打点の高いヘディングシュート!

さっき、PKを与えたDFマテラッティが、汚名返上のヘッドで同点弾を叩き込む!

 

フランスが決めたら、イタリアがきっちり取り返すというスリリングな展開で試合開始17分で、1-1という予想に反するスコアに、「これが、決勝戦なんだなぁ!」と、興奮!

 

前半は、同点に追いついたイタリアがその後も支配率で上回り、中盤を省略してピルロを起点にロングパスをサイドに送り、何度もゴールを脅かすという展開になるが、追加点を奪うまでにはいたらず1-1のまま、後半へ。

 

このまま、イタリアペースが続くのかな?

と、思っていた後半。

フランスは、後半開始直後から猛攻をしかけるが、ここに立ちはだかったのは世界No1ゴールキーパー「ブッフォン」!

 

後半5分、アンリがDFをごぼう抜きし、ブッフォンと1vs1になり放ったシュートを素早い反応でキャッチ。

さらには、後半18分

マケレレのスルーパスをペナルティーエリア手前でボールを受けるアンリ。

カンナバーロとの1対1になったところを、わずかにマークを外してシュート!

 しかしGKブッフォンが横っ飛びのファインセーブ !

 

世界屈指FWアンリ、世界屈指DFカンナバーロ、世界屈指GKブッフォン世界屈指パフォーマンスに、点は入らなかったものの感動!

 

その後も、フランスは攻め続けるものの、あと一歩のところでカンナバーロやブッフォンらディフェンス陣に阻まれて点に結びつかない。

  

後半11分には、ビエイラが負傷してしまうが、その後もフランスペースが続く中、イタリアは、選手交代でデ・ロッシイアキンタ、さらにデルピエロを投入し、カウンターによる反撃を狙うが、決定機を作ることができない。

 

そして、勝負は90分ではつかず、延長戦へ!

 

延長戦も、フランスペースは変わらず、延長前半は、イタリアにチャンスは一度もなく、ひたすらフランスに攻め込まれるという展開に。

しかし、それでも決めることができないフランスは、疲労がみられていたリベリーに代えて、前線のターゲットを増やすためにトレゼゲを投入し、さらに攻撃的に!

 

そして、延長前半13分!

フランスは、ペナルティーエリア手前でジダンが右にパスをはたき、右サイドからサニョルがクロス。

そのクロスに合わせ、ジダンがゴール前に走り込みへディングシュート!

 

これは、決定的!!!

と、思われたスーパーシューートをまたも、GKブッフォンが片手でセーブ!

 

フランスは勝ち越しのチャンスをまたもブッフォンに阻止される。

 

相手がブッフォンでなければ間違いなく入っていたであろう、このシュート。放ったジダンも凄かったが、片手でふせいだブッフォンは、まさに神がかり的なセーブ!

 

ジダンのヘッドもこれが「現役最後の試合」のヘッドとは思えないほど強烈で、この試合があと15分ほどで決着が付いてしまうのが、寂しいなぁと感じていた矢先。

 

突然、衝撃の映像が!

ジダンが、マテラッツィと一言、二言、言葉を交わしたあと、突然の頭突き!悶絶するマテラッツィ!

 

えーーーーーー!

一体、何が起こったんだ?

 

と、戸惑っていると審判が異変にきづき副審と話したあと、ジダンへレッドカードが!

 

思わぬ展開にただ呆然となってしまう。

 

その後、すぐに試合が再開されるものの、観客はわかがわからなかったようでブーイングの嵐!

 

それから、試合終了までは、意気消沈したフランスをイタリアが攻め立てるもののゴールまでは奪えず、PK戦へ。

 

これまで、ワールドカップのPK戦で一度も勝ったことがないという負のジンクスを持っていたイタリアだったが、まずはピルロが落ち着いて決め成功。

一方のフランスも、ビルトールが決め成功。

二本目、イタリアは、この試合、PKを与え、得点をとり、そしてジダンを退場させたマテラッティが、落ち着いて決め成功。

フランスの次のキッカーはトレゼゲ。

かつて、EURO2000イタリアとの決勝でゴールデンゴールを決めイタリアに悪夢を植えつけたことがあるトレゼゲ。

しかし、今大会はアンリとの2トップがかみ合わないという理由から出場がたったの3試合だったことが響いたのが、蹴ったボールはバーにあたり外へ。。

 

これが、決め手となり、PK戦を5-3で制したイタリアが、勝利!!!!

ブッフォンがスーパーセーブを見せるのかな?

と思っていたが、最後はトレゼゲのミスキックという自滅での敗北。やっぱりジダンの退場が、フランスに精神的な安定感を欠かせてしまったのかもしれない。

 

これでイタリアは、あの、ロベルトバッジョが、アメリカ大会で果たせなかった夢をかなえ、1982年大会以来、4度目の優勝を果たす!

 

 

この結果を受けて、本当は、激戦を制したイタリアを心から祝福したかったのだけれども、どうしても、ジダンの退場が「なぜ?」と 感じてしまって、どうしても素直に祝福することができなかっりする。

 

ただ、それでも、この試合がジダンの退場劇を含めて

「長く歴史に語り継がれるであろう一戦」

であったことは、間違いないと確信しているし、その試合をリアルタイムで見ることができた、今を生きているという奇跡に感謝☆

 

今から4年後のワールドカップが楽しみ・・・!!


【ドイツW杯レビュー⑨】ドイツvsポルトガル「ありがとレジェンド、また会おうルーキー」 [サッカー]

2002年ワールドカップ日韓大会で、準優勝国ながら大会最優秀選手(MVP)と大会最優秀ゴルーキーパーいう栄誉に輝いた、ドイツが世界に誇る、SGGKオリバー・カーン

 

この2002年のワールドカップ以外にも、

1999,2001,2002年に、 世界最優秀ゴールキーパー

1999,2000,2001,2002 年に、欧州最優秀ゴールキーパー

と、いう個人タイトルを獲得し、所属クラブであるバイエルン・ミュンヘンでは、

2000ー2001シーズンUEFAチャンピオンズリーグ優勝 を筆頭に、

ブンデスリーグでは、2005-2006シーズンを含める6度リーグ制覇という、輝かしい栄冠を手にしてきたオリバー・カーン

 

37歳と、ゴールキーパーとして円熟の域に達した、ドイツ大会でも、当然のように正ゴールキーパーを務めると思われていたのだが、EURO2004でグループリーグ敗退後(カーンは、いつもどおりのハイパフォーマンスを見せていたが)にドイツ代表の指揮をとったクリンスマン監督のゴールキーパーのローテーション制により、

 

長年、ライバルと評されてきたイェンス・レーマン(カーンと同い歳!)と正ゴールキーパーを争うことになり、2005-2006シーズンにキャリアの中でも最高のパフォーマンスを見せたレーマンに、正ゴールキーパーの座を譲ることになる。この決定を受け

 

「正GKとしてワールドカップに出場できないのなら代表を引退する」

 

と、公言していたカーンは第二GKとして召集されていた代表を辞退するのでは?と、思われていたのだが、

 

「たとえ試合に出られなくても貢献できることはある」

 

と、ベンチに座りながらも、チームメイトを励ましたりと必死にチームの盛り上げに貢献する。

なかでも、初のPK戦となった準々決勝の対アルゼンチン戦では、これまで長い間、犬猿に仲といわれていたライバルのレーマンカーンが肩を組んで、励ましていたシーンは、本当に思い出深い場面だった。

 

そして、準決勝、イタリアとの激戦に惜しくも敗れ3位決定戦に回ることになったドイツ代表の、ゴールキーパーには、オリバー・カーンが指名されることに!

 

 

 

そして、ドイツと3位を争うのは、準決勝でフランスとの接戦に惜しくも敗れたものの、ここまで勝ち残ると多くの人が予想することがなかったポルトガル。

 

このポルトガルで世界的に最も知られている選手であろ中心選手の一人、ルイス・フィーゴ(33)は、「黄金世代」と呼ばれたポルトガルのワールドユース選手権V2達成時に在籍していた、唯一の選手である。

 

フィーゴは、個人タイトルとしては、

2000年には、欧州年間最優秀選手(バロンドール)を受賞、

2001年には、FIFA最優秀選手賞を受賞し

所属したクラブでもレアル・マドリード時代に2001-2002年UEFAチャンピオンズリーグ、優勝を果たすなど輝かしい栄冠を手にしてきた。

 

だが、クラブでの華やかな戦績と違い、ポルトガル代表では、EURO2004では準優勝を果たしたもの、ワールドカップでは、これまで、一度も決勝トーナメントに進めたことがなく、ユース時代に世界を制した「黄金世代」の最後の一人(他のメンバーはみな、代表を引退している)として、挑んだ今大会では、

司令塔のデコ、若手のC・ロナウド、GKリカルドの活躍もあり、40年ぶりとなる決勝トーナメントの進出を果たす!

 

が、準決勝でフランスに敗れ、これまた40年ぶりとなる3位決定戦に(40年前は3位)。

 

 

ドイツは、34歳カーン!

ポルトガルは、33歳フィーゴ!

すでに、「レジェンド(伝説)」と、言ってもいいような大ベテラン2人の最後の代表の試合になるのでは?と注目が集まった3位決定戦。

 

その輝かしいキャリアに恥じない活躍を二人ともが魅せてくれる!!

 

まずは、カーン!

前半15分シマゥンスルーパスに反応したパウレタがペナルティーエリアに抜け出して右足でゴール右を狙いシュート!

決定的なシーンだったが、カーンは完全に読み切ってセーブ!

かつて、敵チームのサポーターに点が決まる決定機をことごとくつぶすことから「悪夢」と呼ばれたカーンが、衰えることがない世界屈指の1対1の強さを見せつけてくれた。

 

今回のドイツの躍進の立役者の一人、21歳の若手シュバインシュタイガーの大活躍によって3点を取り、いくどか訪れるポルトガルの決定機もカーンの好セーブによりことごとく止められ、

「これはドイツのワンウェイゲームとなるのか?」

と思われた、後半43分、フィーゴが見せてくれる!

中央のMFデコからパスを右サイドで受けると4回ボールに触ってドリブルで縦に突進。

ゴール前を見ると、ドイツDFラインGKカーンの間は約20メートル。

その真ん中に、速いクロスを通す!

「DFとGKの間に上げろ」

よいうクロスの「お手本」のような正確な弾道で、DFもカーンも追いつけないポイントに通されたボールにファーサイドのFWヌーノ・ゴメスがつめて、ゴーール!!!

 

フィーゴの真骨頂ともいえるような、美しく基本にそった「クロス」からのゴール!ポルトガルが一矢報い、これまでの快進撃が勢いだけではなかったことを知らしめた。

 

だが、ポルトガルの反撃もそこまで、結局、試合は3-1ドイツが勝利し、ポルトガル40年ぶりの3位を逃し、3位は開催国ドイツの手に。

 

試合後、カーン、フィーゴともに代表からの引退を発表(ポルトガルは、他にもパウレタも)し、この試合が、偉大なる「レジェンド」二人の代表としての最後の試合になることに。。

 

「このチームで戦ってこれたことを誇りに思う。15年間もいた代表を離れるのは寂しい。しかし終止符を打つときが来た」(フィーゴ談)

「きょうの試合が代表でプレーするラストマッチになった。これ以上ない終わり方だった」(カーン談)

 

ちょうど、自分が世界のサッカーを見るようになった10年くらい前に、大活躍していた、選手の引退に胸が熱くなる。

この試合で見せた、二人のプレーは決して、「衰え」「最後」を感じるものではなかっただけに、まだ見たい!とも思ってしまうけれども、年齢を考えれば悲しいけれども、しょうがないのかなぁとも。。。

 

ただ、ドイツ、ポルトガルとも、今大会での躍進には、ドイツラームシュバインシュタイガー、ポルトガルC・ロナウドといった、20代前半の「ルーキー(若手)」の活躍があっただけに、両国ともに「これから」が本当に楽しみ。

2年後のEURO、4年後のW杯南ア大会では、どれだけ成長した姿が見られるのだろうと、考えるだけでも楽しい。

 

カーンやフィーゴの姿が代表戦でもう見れないのは残念だけれども、彼等がいなくなってしまうぶんまだ見ぬ若手が、現れるチャンスが増えたってことでもあるんね。

 

とりあえずは、サッカーの歴史に間違いなく名を残した「レジェンド」、カーン。フィーゴ「ありがとう」を贈りたいです☆


【ドイツW杯レビュー⑧】フランスvsポルトガル「ジダンのラストダンスの舞台は決勝に!」 [サッカー]

自国開催だった1998年のフランスワールドカップで優勝し、2年後に行われたEURO2000でも美しいサッカーを披露し優勝を勝ち取ったフランスは、2002年に行われた日韓ワールドカップでは、押しも押されぬ優勝候補だった。

 

直前にジダンが負傷し、予選リーグでの出場が難しいとされた時にも、

「フランスなら、ジダン抜きでも予選ぐらい楽勝だろう」

と考えられていた。

 

しかし、蓋を開けてみると開幕戦のセネガル戦でまさかの「0-1」での敗戦。

続く。ウルグアイ戦「0-0」での引き分け。

勝たなければ予選敗退が決まるデンマーク戦では、ジダンが負傷した足に包帯を巻きながら出場したものの最後まで、攻守が噛み合うことはなく「0-2」で敗れ、結局、勝ち点1、無得点という散々な結果で早々に大会から姿を消してしまった。

 

このときに見た包帯を巻きながら苦悶の表情でプレーをしていたデンマーク戦でのジダンの姿は、本当に痛々しかったことを今でもはっきりと覚えている。。

 

 

そして、ポルトガル。

自国開催だった1991年のユース大会で優勝した「黄金世代」と呼ばれるルイス・フィーゴ、ルイ・コスタといったメンバーが成熟期を迎え、EURO2000でもベスト4という好成績を残し、優勝を目標に掲げて参加した2002年の日韓ワールドカップ。

しかし、ポルトガルも、アメリカ韓国に敗戦し、まさかの予選敗退という結果に。

 

 

 

あれから4年。

2006年ドイツワールドカップ準決勝は、「フランスvsポルトガル」という前回大会で屈辱を味わった国同士の対戦となった。

それも、お互いに準々決勝の場で、前回大会で好成績を残した国(ブラジルは前回大会優勝。イングランドも前回大会ベスト8)を破って勝ち上がってきたのだから面白い!

 

フランスは、英雄「ジダン」のラストダンスの舞台を最高の場である「ファイナル(決勝)」とするために8年ぶりの決勝の場を目指し、

ポルトガルは、史上初のファイナル(過去最高の成績は66年イングランド大会の3位)を目指して試合は始まった!

 

立ち上がりは、互いに中盤での美しいパスワークの応酬になる。

デコを中心として、ポルトガルが中盤でボールを優雅に回し、一気にサイドに振ってクロスを挙げる。これをフランスが拾うと、落ち着いて負けじと中盤で流れるようなパス回しを展開する!

 

だが、互いにゴールを脅かすまでには至らず、この美しいパスワークの応酬は、何度となく繰り返される。

 

ボール支配率も50:50の全くの互角の数字を伝え、この試合が拮抗したチーム同士の戦いであることを示していた。

 

しかし、前半32分。

互角と思われていた両者の戦いに大きな出来事が起こる。

フランスの左MFのマルーダが、ペナルティーエリアのアンリにパス。これをアンリは、柔らかくトラップし、鋭い切り返してゴールへ抜け出そうとしたところを、ポルトガルのカルバーリョが反射的に足を出してしまいアンリは転倒する。

このプレーに審判は、ファウルを宣告。

アンリらしいプレーで、フランスはPKを得る。

 

決めれば貴重な先制点。

この大一番で蹴るのはもちろん、ジダン!!

だが、ポルトガルのゴールマウスを守るのは、先日のイングランド戦でワールドカップ史上初という3人連続のPK阻止をやってみせた、SGGKリカルド

 

緊張の一瞬。

ジダンはゴール左隅に強烈なシュートを放つ!

ジダンが左に蹴ることを読みきっていたリカルドも必死にジャンプし、指先がボールに触れるも、迷い無く放たれたジダンのシュートのパワーに弾かれボールはゴールネットに突き刺さる!!

 

最高のキッカーと最高のゴールキーパーとの戦いに心がブルブルと震える。まるで、漫画のワンシーンのようなPK戦を制したのは、ジダン!!

フランスが貴重な1点を挙げる。

 

先制されたポルトガルは、なんとか追いつこうと、それまでの美しいパスまわしを控え、クリスティアーノ・ロナウドのドリブル突破、マニシェの積極的なミドルシュートといったアクセントに富んだアグレッシブに攻撃を展開する。

 

後半のボール支配率は、59:41とフランスを上回り、シュート数も、フランスの5本に対して、倍以上の12本を放つものの

 

フランスマケレレ、ビエラ、テュラムといった、ベテラン勢の要所を付いた守備に、フィニッシュの精度を欠き、どうしてもゴールが割れない。

 

ロスタイムのポルトガルのコーナーキックのチャンスにはGKリカルドまでもが上がり、11人全員で攻撃するもののあえなく不発。。

 

結局、PKでジダンが決めた1点が勝負を決し、フランスが勝利!!!

 

このワールドカップを機に現役を引退することを明言してきたジダンは、自らの足で決めた得点で、ラストダンスの舞台を最高の場所である「ファイナル(決勝)」へと導いた。

なんて、ドラマチックな展開!4年前の屈辱でさえも、今大会の布石のようにすら感じてしまうほど。

 

 

それにしても、この試合の見所は、なんといってもPK!

本当にハイクオリティなPK戦で、まさに手に汗握ってしまった。

(後半のC・ロナウドのビックリするくらい急角度で落ちるカミソリFKも凄かった。このとき、フィーゴが決めていれな試合はわからなかったかも。。)

 

 

決勝の相手は、開催国をドイツから最後の2分で2得点を奪い破ったイタリア!

アズーリ(イタリア)対レ・ブルー(フランス)という青の対決に、今から興奮してしまう!!

 

あと、2試合でワールドカップが終わってしまうのは、寂しい気もするけれど、あと2試合にどんな名勝負が待っているのか、考えるだけでもドキドキしてしまう。


【ドイツW杯レビュー⑦】ドイツvsアルゼンチン「This is the World cup!」 [サッカー]

ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、イタリア、フランス、イングランド、ウルグアイ。

オリンピックよりも多くの国が参加する、世界最大のスポーツの祭典、ワールドカップで、優勝した国はたったの7ヶ国しかない。

 

その7カ国のうちのひとつで、過去に2度の優勝経験があり20年ぶりの優勝を目指すアルゼンチン。

対するは、3度の優勝経験があり開催国として16年ぶりの優勝を目指すドイツ。

 

互いに優勝候補の呼び声も高く、歴史あるサッカー2大国の対決となったドイツW杯準々決勝、ドイツvsアルゼンチン戦は、

「これぞ、ワールドカップ!」

と、叫びたくなるような激闘になった。

 

 

立ち上がりは、アルゼンチンが優位にたつ。

中盤で指導権を握り、素早い囲い込みからドイツにボールを持たせない。

前半のボール保持率は実に65%アルゼンチンが占めた。

 

しかし、ボールを支配してゴール前までは行けても、そこからドイツの堅守に阻まれる。

その突破力を買われて、これまで好調だったサビオラに代わって先発起用されたテベスも抜けだすことができず、前半を終えて、アルゼンンチンのシュートはリケルメのわずか1本という結果に。

 

迎えた、後半4分。

リケルメが蹴ったコーナーキックを、DFのアジャラがヘッドであわせてゴーール!!アルゼンチンが先制点を挙げる!!

 

得点を決めたアジャラは、177cmと決して体格に恵まれているわけではないのだが、バランス感覚とゴール前での強さに優れており、このゴールシーンでも、ドイツのクローゼに肩で押されれながらも、バランスを崩すことなく強烈なヘッドを決めていた。

 

これで、一気に苦しくなったと思われたドイツだが、リードされたことで、これまで守り気味だった展開を一気に攻勢に転じさせる!

 

一方、アルゼンチンは、71分、CKでクローゼと衝突し負傷したGKアボンダンシエリを下げ、72分には疲れが見えていた攻撃の要リケルメに代えてカンビアッソを投入し、守備の意識を強める。

 

アルゼンチンは、この時点で、交代枠の3人を使い果たし、試合を決めるジョーカーとして出場が期待されていた、メッシ、サビオラ、アイマールといった攻撃的な選手を投入せずに、この戦いを乗り切ろうとしたのだが・・

 

後半80分、 左サイドからバラックがクロスを挙げると、ボロブスキーがヘッドできれいにゴール前に流すと、クローゼがDFと競り合いながらへディングシュート!

 

ボールは、ゴール左隅に突き刺さり、値千金の同点弾が決まる!

 

試合は、その後、一進一退を繰り返すも、互いに決勝点を挙げるにはいたらず、30分間の延長戦を終えても決着が付かずPK戦へ。

 

ドイツのゴールマウスを守るのは、今期チャンピオンズリーグで無失点記録を作り上げたレーマン!

 

前大会で最優秀選手賞を獲得したGKカーンと常に比較されつづけ、

プライベートでも犬猿の仲なのでは?

と、報道されることもあったレーマンとカーンだったが、


 

PK戦前、ピッチに座り込んで集中力を高めているとカーンがレーマンの耳元に何やら話しかけ、2人の間でがっちりと固い握手を交わしているではないか!!

 

決して、同じチームメイトとして同時にピッチにたつことができない名ゴールキーパー同士のそのやりとりは、まるで、映画の一場面のようで、なぜだか無性に胸が熱くなってしまった。

 

そして、迎えたPK戦では、そのレーマンがアルゼンチンのシュート4本中2本を止めるという好セーブを魅せ、4-2ドイツを勝利に導く!

 

 

後からニュースで知ったんだけども、レーマンの神がかり的な好セーブには秘密があって、PK戦のときにアルゼンチンの選手のPK時のクセを書いたメモをソックスの中に忍ばせておいて、確認していたとのこと。

ついつい、まるで「運」がすべてのように感じてしまうPKだけども、そういった緻密な情報戦が行われていることに感服。

ゴールキーパーって本当にすごいポジションだなぁと、改めて再確認してしまいました。

 

 

それにしても、本当に面白かったこの試合♪

未だに、ニュースでダイジェストが流れるたびに感動して、涙ぐんでしまいます。(雑誌のレポート記事を立ち読みしても、泣いてしまった(汗))

 

実は、この試合、試合後にバラックが語っているように

 

「見ている人にとってはそれほど美しい試合とは言えなかったかもしれないけど、お互いに戦術的に高いレベルの試合で、ミスも少なかった。PK戦での勝利にはツキもあるが、ドイツは勝利に値すると思う」

 

決して驚くようなゴールシーンや鮮やかなパス回しが連発したスペクタルな試合ではなかったけれども(それでも、得点シーンはどちらも美しいと思う)この戦いが決勝戦だったとしてもおかしくいような名勝負に私は感じてしまった。

 

こんな戦いをリアルタイムで観れるということだけど、生きてて良かったとさえ思ってしまうほどに(笑)

 

敗れてしまったけれども。アルゼンチンは本当に魅力的なサッカーを今大会見せてくれたし、ドイツの勝負強さは、観ていて痺れてしまった。

 

ドイツの次の相手はイタリア!

大会前の親善試合では、1-4で負けている相手だけども、今大会の勢いがあるドイツが生まれ変わった姿を見せてくれるのか楽しみ☆


【ドイツW杯レビュー⑥】失点0での敗退!スイスvsウクライナ [サッカー]

マンチェスターユナイッテッド所属のファーディナンドや、チェルシー所属のJ・テリーといった世界屈指のディフェンダー陣を擁する、今大会のイングランドは、2失点。

 

 今大会では、ACミランのジラルディーノや、今期、セリエAで得点を挙げたルカ・トーニといったアタッカー陣が注目を集めてはいるものの、天才GKブッフォンや世界屈指のDFカンナヴァーロを擁し「カテナチオ」と呼ばれる堅守が、代表チームのスタイルとされているイタリアも、1失点(オウンゴールではあるが・・)。

 

そして、優勝候補の大本命!

ブラジルも、日本戦で美しいパス回しから玉田に決められ1失点。

 

と、優勝候補に挙げられている強国が既に失点を経験している今大会の中、

アンリに、トレゼゲという超強力アタッカーを擁するフランス、そして、セリエAで得点王に輝き、バロンドールも受賞したシェフチェンコを擁するウクライナと戦いながらも

 

「一度としてゴールを割らせず、W杯史上初めて全試合を終えて失点0だった国」

 

それがスイスだ。

 

決勝トーナメント1回戦、ウクライナvsスイス。

グループリーグ初戦でスペイン0-4で大敗しながらも、サウジアラビア戦で4-0とすぐに、その失点を埋める大勝を収め、チュニジア戦にも0-1と手堅い勝利を収めた、ウクライナ。

 

対するは、グループリーグ初戦で前々回王者フランス0-0の引き分けを演じ。続く、トーゴ戦で2-0の勝利、最終節の韓国戦では、アジア唯一の決勝トーナメント進出に燃える韓国をセットプレーからの得点で2-0とくだし、フランスを抑え1位通過を果たしたスイス。

 

試合は、前半はスイスペースで試合が進み、スイスの攻勢に耐えながら、カウンターからウクライナがゴールを狙うという展開。

疲れが見えてきた後半は、ウクライナがボールを持つようになるが、攻めているウクライナよりもスイスの組織だった堅守が目立っていた。

結局、試合は前後半、さらには延長戦を終えても、互いに何度か決定機を迎えるもゴールを割るまでにはいたらずPK戦へ。

 

0-0では、あったけれども、どちらかというと、スイスの上手さが感じられた試合だったので、スイスに勝ちあがってほしいな・・と願いつつPK戦を見守る。

 

ウクライナのキッカー一番手は、このチームの象徴でもありキャプテンも務める、シェフチェンコ!

決めて当然のPK、しかも蹴るのはシェフチェンコ!

「まぁ、ここは問題なく決めてくるだろう」

と見守っていたが、シュートはスイスのGKツベルビューラーに阻止される!

 

これで、流れは一気にスイスに傾くのかな?

と思っていたら、ウクライナのGKショフコフスキーが魅せてくれる!

1番手のシュートを止めると、続く2番手のキッカーが外し、3番手のシュートも阻止!

ウクライナは、シェフチェンコの失敗のあと、動揺することなく3人連続で決め、結局3-0でPK戦を制すという結果に。

 

失点0という堅守を見せた、スイスが負けたのは残念だけれども、エース”シェフチェンコ”が不発でも、崩れなかったウクライナの精神的なタフさが勝負を決めたのかな?と、結果には納得☆

 

敗れはしたけれども、2002年の17歳以下の欧州選手権で優勝したチームがベースになっている今のスイスは、若手が多くて、まだまだ伸び白が感じられるチーム。

これは、オ-ストリアとの共催になるユーロ2008では、相当、強力なチームになってるんでは?と今から期待しちゃいます。(正直、前回のギリシャのように優勝も十分ありうると思う。)

 

ウクライナの次戦は、イタリア!

来期からプレミアへの移籍が決まっているシェフチェンコと、ミランでの同僚も数多くいるイタリアとの対決は、本当に楽しみ♪


【ドイツW杯レビュー⑤】負けて良かったと予選終了後にはいいたい「日本vsオーストラリア」 [サッカー]

F組、グループリーグの日本の初戦は、オーストラリア

たえず、オーストラリアに主導権を握られながらも、前半に中村のクロスがラッキーな形で得点になりリードしていたのだが、後半39分から6分間3点を失い、結果は1-3でオーストラリアの勝利。

 

 「初戦が大事」「初戦が大事」と、まるで呪文のようにマスコミで言われていた、「大事」「初戦」を日本は、落としてしまった。

 

 12日の深夜に行われたこの試合の結果を受けて、多くのサポーターが、がっくりと肩を落とし、13日の東京を歩いていると、街中が、いや、日本中が、なんだか暗い雰囲気にすっぽりと覆われているように思えてくるほど、日本中が落ち込んでしまっているかのように感じた。

 

が、実は私は、あの試合に関して、個人的な感想を述べるならば、

「あの試合内容ならば負けて良かった。」

と、思っていたりする。

 

 もちろん、これは

「日本なんて、しょせん、弱っちいチームだったんだから、勝ち点なんてもってのほかだよ!」

なんて、いうようなネガティブな考えではなく。

 

ブラジル、クロアチア、オーストラリアという強豪揃いの、このF組を勝ち抜くためにも「「大事な初戦」「負けて」おくべきだったのかも。」と感じているのだ。

 

と、いうのもドイツW杯で日本を率いるジーコは、

「勝利している間は、メンバーを変えない」

という哲学を、4年前の日韓W杯のときから示しており、今回、オーストラリア戦で試していた「3-5-2」というシステムが、オーストラリアで、それほど、うまく機能していなかった以上、あの状態で「勝ち」「引き分け」を拾ってしまっていたら、そのまま、残り2戦を戦うことになっていたかもしれないからだ。

 

ジーコのこだわりである「3-5-2」のシステムは、日本に加地という優れたウィングがいることを発見できるたいう収穫があったが、それども、中盤にボールテクニックが優れた選手が多い日本には、実質的な中盤の枚数が3人になってしまう現在の「3-5-2」のシステムは合っていないような気がする。

 

また、「初戦」「負けて」からの躍進は、2年前のコンフェデレーションズカップでも、初戦にメキシコに 破れ、急遽、システムを「4-4-2」に変更。これが、甲を制止、その後、欧州王者ギリシャを破り、世界王者ブラジルをあと一歩のところまで追い詰めた、確かな実績がある。

 

システムやスタメンをあらかじめ発表するという、潔いポリシーを持っているジーコは、既にクロアチア戦を「4-4-2」のシステムで戦うことを明言していることもあって、「4-4-2」の日本の戦いっぷりをみるのが今から楽しみ。

 

是非とも、クロアチア、ブラジルに連勝して、予選が終わったあとに

「初戦で、オーストラリアに負けたことが良かった」

と、いうセリフが聞けることを今かた期待してます!

頑張れ、サムライブルー!

100%・・いや、120%のチカラを出し切っての勝利を祈っている!


【ドイツW杯レビュー④】ロッペン!ロッペン!アルイェン・ロッペン!「オランダvsセルビア・モンテネグロ」 [サッカー]

ロッべン!

 

ロッベン!

 

ロッベン!

 

アルイェン・ロッベーーーン!

 

日韓W杯で、アルゼンチン、イングランド、ナイジェリア、スウェーデンが同組だったF組のように。(このときは、優勝候補の筆頭だったアルゼンチンが予選敗退してしまった。)

 

ワールドカップでは、毎回のようにどのチームが決勝トーナメントに行ってもおかしくない4チームが同じグループに入ってしまう、「死のグループ」と呼ばれる、組み合わせが生まれている。

 

2006年ドイツW杯では、アルゼンチン、オランダ、コ^トジボアール、セルビア・モンテネグロが同じグループに入ったが、その「死のグループ」と呼ばれた。

 

過去に2回の優勝を経験し、今大会も優勝候補のひとつに挙げられているアルゼンチン。

前回大会では、予選敗退という屈辱を味わってしまったが、選手はヨーロッパリーグで活躍するタレントだらけで、その実力には疑いが無いFIFAランク3位オランダ。

東欧のブラジルと呼ばれた「ユーゴスラビア」から分離独立後、そのテクニックと組織力で、ヨーロッパ予選を「失点1」で通過した、セルビア・モンテネグロ。

チェルシーエースとして、ヨーロッパ中にその名を知らしめた「ドロクバ」を中心に高いテクニックと運動能力に組織力をかねそろえ、バルセロナのエトォ、率いるカメルーンを破って、初出場を果たしたコートジボアール。

 

と、いういずれもその実力は折り紙つきの4カ国の中から2カ国が予選敗退という結果を生まれる「死のグループ」。 

 

その「死のグループ」の初戦となったオランダvsセルビア・モンテネグロ。

 

テレビで試合を観ていた方は、わかってくれると思うのだが、この試合、実況は、冒頭のように、

 

ロッべン! ロッべン! ロッべン! ロッべーーン!

 

と、ひたすらオランダ代表のアルヤン・ロッべン選手の名を連呼していた。

 

それぐらい、この試合はロッペンが、ボールを持ち。「ヨーロッパ予選失点1」のセルビア・モンテネグロ相手に数え切れないくらいのチャンスを作っていたのだ。

 

現在、プレミアのチェルシーに在籍し、今期もそのリーグ制覇に大きく貢献したアルイェン・ロッべンは、22歳にして多くのサッカー好きに「世界最高のウィンガー」と呼ばれている。

 

彼の武器は、なんといってもその突破力!

一瞬にして相手の逆をとり、ボールをちょこんと突いてかわすテクニックは、圧巻!

さらには、左サイドから中央に切れ込んで、逆サイドにシュートを沈めるテクニックも併せ持っているからスゴイ。

 

この試合でも、その世界屈指の突破力がいかんなく発揮され、前半18分

ハーフウエーライン付近でファンペルシーからオフサイドラインぎりぎりでパスを受けたロッベンが持ち込み、左足で流し込んでゴーーール!!

 

その後も、トップのファンニステルロイが相手DFを引き付けて生まれたスペースロッベンが走り込むという形を幾度となく作り、終始試合を優位に進めたまま1-0で勝利!!!

 

オランダは、ロッべンの活躍で、強豪ぞろいの「死のグループ」の中で初戦を制し、貴重な勝ち点3を得た。

 

いっやぁ~、それにしても、本当にすごかったロッべン。

縦を切ればシュートを打つし、なかをケアすればタッチライン際を独走するしで、守る側としては、本当に一番イヤなウィングだろうなぁ。

イチサッカーファンとしてコートジボアールアルゼンチンとの対決も、楽しみ♪

 

 

それにしても、この試合は本当に実況が「ロッべン、ロッべン」連呼しすぎていて、ちょっとありえん(アルイェン)・ロッべンだったよ。。

 

(この記事は、最後のダジャレがどうしても書きたくて書いてしまいました(汗)


【ドイツW杯レビュー③】10人で勝ち取った歴史的ドロー!「トリニダード・トバゴvsスウェーデン」 [サッカー]

総面積、5128平方メートル。

千葉県よりも、ほんの少し広いこのなかに110万という人口を抱える、カリブ海に浮かぶ島国、「トリニダート・トバコ」。

 

32ヶ国が参加した、2006年ドイツW杯の国のなかで、トリニダート・トバコは、面積・人口ともに「史上最小国」だ。

 

今大会がW杯初出場でもあり、FIFAランキングも47位と32番内よりも低い。

 

この国の中心選手は、なんといっても、ヨーク

現在、シドニーFCに所属し、昨年はカズのチームメイトでもあった彼は、かつて、マンチェスターユナイテッドで、エースとして君臨していた。

マンU時代のベッカムとも、チームメイトであり、得点王にも輝いたことがある。

 

 

そのトリニダート・トバコの第一戦の相手は、“北欧の雄”スウェーデン。

 

スウェーデンは、W杯出場11回を誇り、日韓W杯ではベスト16という結果を残し、FIFAランキング17位という強豪。

 

特に、今期、セリエAを制したユベントスに所属するイブラヒモビッチ

リーガエスパニョーラと、チャンピオンズリーグを制したバルセロナに所属するラーションを擁する攻撃陣は、かなり強力で、この対戦カードは、へたすれば、二人のゴールラッシュになるのではないか?とさえ思っていた。

 

しかし、本当にサッカーは何があるかわからない。

 

試合は、当初からスウェーデンペース。

イブラヒモビッチラーションの2枚看板は、期待に恥じないキレのある動きで、何度となく、トリニダート・トバコのゴールを襲う。

 

が、直前に正GKの故障で、この日、急遽、スタメンに入ったGKヒスロップが、まさに「神が降りた」かのようなスーパーファインセーブを連発!!

このGK、かつて川口とポーツマスに所属し、川口との正GK争いに勝ってスタメンだったのが納得のスーパープレー!

 

また、かつてFWだったヨークが、代表ではボランチをつとめているのだが、本当に要所、要所でスウェーデンの攻撃の芽をつぶして、再三のピンチをしのぐ。

本当にサッカーが上手い人は、どんなポジションでもこなせるというが、ヨークはまさにその典型とでもいうべき感じ!今年、34歳とは思えないそのプレーには、感動すら覚えてしまった。

 

後半には、2度目の警告を受けて退場者を出してしまい、10人になってしまったトリニダート・トバコだたのだが、最後の最後まで、集中力が切れることがなく、ついに無失点のまま試合は終了!

 

試合終了のホイッスルを聞いてまるで勝利したかのような「トリニダート・トバコ」と、負けたかのように肩を落とす「スウェーデン」。

 

数字だけを見ると0-0の凡戦のように思われがちですが、分厚く、美しいスウェーデンの攻撃を全員で守りつつも、前線に一人残し、カウンターを狙い続けたその様は、ハラハラドキドキの試合内容。

 

引き分けで、こんなに面白かったのは、両者ともに、持てる力を出し切っての結果だからかな?

両者ともに、惜しみない賛辞を送りたいです。

 

特に、トリニダート・ トバコは、W杯、初出場で歴史的な「勝ち点1」.めでたい!

 

 

正直、このグループ。イングランドとスウェーデンの2強抜けで決まりかな?

と思っていたんだけれど、今日の試合内容、本当に良かったんで、トリニダート・トバコ、ひょっとしたら、ひょっとするかも。

スウェーデンも、予選で負けてしまうようなチームではないんだけれど、イングランドもいるからなぁ・・。どうなるのか、次の戦いも目が離せない!


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