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【ドイツW杯レビュー⑨】ドイツvsポルトガル「ありがとレジェンド、また会おうルーキー」 [サッカー]

2002年ワールドカップ日韓大会で、準優勝国ながら大会最優秀選手(MVP)と大会最優秀ゴルーキーパーいう栄誉に輝いた、ドイツが世界に誇る、SGGKオリバー・カーン

 

この2002年のワールドカップ以外にも、

1999,2001,2002年に、 世界最優秀ゴールキーパー

1999,2000,2001,2002 年に、欧州最優秀ゴールキーパー

と、いう個人タイトルを獲得し、所属クラブであるバイエルン・ミュンヘンでは、

2000ー2001シーズンUEFAチャンピオンズリーグ優勝 を筆頭に、

ブンデスリーグでは、2005-2006シーズンを含める6度リーグ制覇という、輝かしい栄冠を手にしてきたオリバー・カーン

 

37歳と、ゴールキーパーとして円熟の域に達した、ドイツ大会でも、当然のように正ゴールキーパーを務めると思われていたのだが、EURO2004でグループリーグ敗退後(カーンは、いつもどおりのハイパフォーマンスを見せていたが)にドイツ代表の指揮をとったクリンスマン監督のゴールキーパーのローテーション制により、

 

長年、ライバルと評されてきたイェンス・レーマン(カーンと同い歳!)と正ゴールキーパーを争うことになり、2005-2006シーズンにキャリアの中でも最高のパフォーマンスを見せたレーマンに、正ゴールキーパーの座を譲ることになる。この決定を受け

 

「正GKとしてワールドカップに出場できないのなら代表を引退する」

 

と、公言していたカーンは第二GKとして召集されていた代表を辞退するのでは?と、思われていたのだが、

 

「たとえ試合に出られなくても貢献できることはある」

 

と、ベンチに座りながらも、チームメイトを励ましたりと必死にチームの盛り上げに貢献する。

なかでも、初のPK戦となった準々決勝の対アルゼンチン戦では、これまで長い間、犬猿に仲といわれていたライバルのレーマンカーンが肩を組んで、励ましていたシーンは、本当に思い出深い場面だった。

 

そして、準決勝、イタリアとの激戦に惜しくも敗れ3位決定戦に回ることになったドイツ代表の、ゴールキーパーには、オリバー・カーンが指名されることに!

 

 

 

そして、ドイツと3位を争うのは、準決勝でフランスとの接戦に惜しくも敗れたものの、ここまで勝ち残ると多くの人が予想することがなかったポルトガル。

 

このポルトガルで世界的に最も知られている選手であろ中心選手の一人、ルイス・フィーゴ(33)は、「黄金世代」と呼ばれたポルトガルのワールドユース選手権V2達成時に在籍していた、唯一の選手である。

 

フィーゴは、個人タイトルとしては、

2000年には、欧州年間最優秀選手(バロンドール)を受賞、

2001年には、FIFA最優秀選手賞を受賞し

所属したクラブでもレアル・マドリード時代に2001-2002年UEFAチャンピオンズリーグ、優勝を果たすなど輝かしい栄冠を手にしてきた。

 

だが、クラブでの華やかな戦績と違い、ポルトガル代表では、EURO2004では準優勝を果たしたもの、ワールドカップでは、これまで、一度も決勝トーナメントに進めたことがなく、ユース時代に世界を制した「黄金世代」の最後の一人(他のメンバーはみな、代表を引退している)として、挑んだ今大会では、

司令塔のデコ、若手のC・ロナウド、GKリカルドの活躍もあり、40年ぶりとなる決勝トーナメントの進出を果たす!

 

が、準決勝でフランスに敗れ、これまた40年ぶりとなる3位決定戦に(40年前は3位)。

 

 

ドイツは、34歳カーン!

ポルトガルは、33歳フィーゴ!

すでに、「レジェンド(伝説)」と、言ってもいいような大ベテラン2人の最後の代表の試合になるのでは?と注目が集まった3位決定戦。

 

その輝かしいキャリアに恥じない活躍を二人ともが魅せてくれる!!

 

まずは、カーン!

前半15分シマゥンスルーパスに反応したパウレタがペナルティーエリアに抜け出して右足でゴール右を狙いシュート!

決定的なシーンだったが、カーンは完全に読み切ってセーブ!

かつて、敵チームのサポーターに点が決まる決定機をことごとくつぶすことから「悪夢」と呼ばれたカーンが、衰えることがない世界屈指の1対1の強さを見せつけてくれた。

 

今回のドイツの躍進の立役者の一人、21歳の若手シュバインシュタイガーの大活躍によって3点を取り、いくどか訪れるポルトガルの決定機もカーンの好セーブによりことごとく止められ、

「これはドイツのワンウェイゲームとなるのか?」

と思われた、後半43分、フィーゴが見せてくれる!

中央のMFデコからパスを右サイドで受けると4回ボールに触ってドリブルで縦に突進。

ゴール前を見ると、ドイツDFラインGKカーンの間は約20メートル。

その真ん中に、速いクロスを通す!

「DFとGKの間に上げろ」

よいうクロスの「お手本」のような正確な弾道で、DFもカーンも追いつけないポイントに通されたボールにファーサイドのFWヌーノ・ゴメスがつめて、ゴーール!!!

 

フィーゴの真骨頂ともいえるような、美しく基本にそった「クロス」からのゴール!ポルトガルが一矢報い、これまでの快進撃が勢いだけではなかったことを知らしめた。

 

だが、ポルトガルの反撃もそこまで、結局、試合は3-1ドイツが勝利し、ポルトガル40年ぶりの3位を逃し、3位は開催国ドイツの手に。

 

試合後、カーン、フィーゴともに代表からの引退を発表(ポルトガルは、他にもパウレタも)し、この試合が、偉大なる「レジェンド」二人の代表としての最後の試合になることに。。

 

「このチームで戦ってこれたことを誇りに思う。15年間もいた代表を離れるのは寂しい。しかし終止符を打つときが来た」(フィーゴ談)

「きょうの試合が代表でプレーするラストマッチになった。これ以上ない終わり方だった」(カーン談)

 

ちょうど、自分が世界のサッカーを見るようになった10年くらい前に、大活躍していた、選手の引退に胸が熱くなる。

この試合で見せた、二人のプレーは決して、「衰え」「最後」を感じるものではなかっただけに、まだ見たい!とも思ってしまうけれども、年齢を考えれば悲しいけれども、しょうがないのかなぁとも。。。

 

ただ、ドイツ、ポルトガルとも、今大会での躍進には、ドイツラームシュバインシュタイガー、ポルトガルC・ロナウドといった、20代前半の「ルーキー(若手)」の活躍があっただけに、両国ともに「これから」が本当に楽しみ。

2年後のEURO、4年後のW杯南ア大会では、どれだけ成長した姿が見られるのだろうと、考えるだけでも楽しい。

 

カーンやフィーゴの姿が代表戦でもう見れないのは残念だけれども、彼等がいなくなってしまうぶんまだ見ぬ若手が、現れるチャンスが増えたってことでもあるんね。

 

とりあえずは、サッカーの歴史に間違いなく名を残した「レジェンド」、カーン。フィーゴ「ありがとう」を贈りたいです☆


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