「NANA」14巻 [漫画]
人の感情はたやすく揺れ動いて
目に映るものは みなまやかしで
そこには確かなものは何も無いって事
(NANA(14) より)
今夏、中島美嘉&宮崎あおいの主演で映画化され大ヒットを記録し、さらには劇中に使用されたナナ役の中島美嘉が唄う「GLAMOROUS SKY 」、レイラ役の伊藤由奈が唄う「ENDLESS STORY 」もヒットし話題になった、矢沢あい作の「NANA」。
コミックスの最新刊である14巻が発売になっていたので購入。
13巻までで累計部数が3200万部を超え、少女漫画としては異例のヒット作となった「NANA」。
ここまで、ヒットすると作者の意思を超えたところで、様々な事情が交錯しているのかな?
と、読んでいて勘ぐってしまうほど最近は展開がスローペースになっており、14巻もやはり、ゆっくりゆっくりと物語の時が進んでいる。
「NANA」は、過去を振り返る口調のモノローグで始まるというスタイルをとっており、随分前から物語が悲しい結末に向かっていくであることを暗示していたが、
14巻ではどうやらその哀しい結末がどんなものなのかが思い浮かぶような出来事が散りばめられているようで、読むのが少し辛く感じてしまった。
いつか誰にも知られるようなヒットアーティストになってやる!
と、いう夢を追いかける青春物語だった当初から物語は随分、姿を変え、
デビューという夢を叶え、最愛の人と結婚することになっても満たされているようには見えない主人公ナナを見ていると
一体、幸せとは何なのか?
を問いかけられているような気さえしてしまう。
しかし、だからこそそんな話の中でつむぎだされるセリフからは、これまでのどんな少女漫画にも感じることができなかったリアリティを持って胸に迫る。
「人生はやり直しがきくってよく言うけど
人間は積み上げた過去を土台に生きているんだから
そう簡単にはいかないわよ。
積み木を崩すことがやり直しだとも思えないし
踏ん張って積み上げて行けば
いつか理想の形になるのかしらね?」
(NANA(14) より)
もう5年ほど前になるけれども、このマンガの展開にショックを受けてしばらく立ち直れなかったと言っていた後輩がいたことを思い出して、
できれば救いようがない結末にだけはならなければいいなと願ってみたりして。
このマンガ、随分、男性の方にも読まれるようになってきたみだいですが、まだまだ年配の男性の方は名前は知っていても中身は・・という方が多いのではないかなぁと思います。
娘さんとの会話のネタにもなるだろうし、一筋縄ではいかないストーリーと含蓄溢れるセリフが詰まったこのマンガ、世のお父さん方にもっと読まれるといいな。感想とか、すごく聞きたいし。
今度、私も、父親に薦めてみようかな。
映画好きの父だから、既に映画のほうは観ているかもしれないけれども☆
- 作者: 矢沢 あい
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/12/15
- メディア: コミック
こんばんわ。
TBありがとうございます。
こちらからも返させていただきました。
なんか、もうすぐナナにものすごく不幸なことが起こりそうな予感、、ですよね。私は、大崎ナナが好きで見てきたので、これからの展開がホント恐ろしい、、というか恐怖です。(笑)
今まで、矢沢あいさんの作品ってハッピーエンドが多かったと思うので、これも最後はハッピーエンドで終わってくれる事を願うばかりです。
by gigi-pon (2005-12-15 22:22)
こんにちは、はじめまして。
こちらからもTB返しさせていただきますね。
by 奏音 (2005-12-16 01:46)
> gigiさん
コメント&TBありがとうございます。
これだけ、多くの人に読まれている作品なので、救いがある結末をどうして願ってしまいますね。わがままかもしれませんが。
実は、「NANA」以外はきちんと矢沢あいさんの作品を読んだことがないので、そろそろ他のものにも挑戦してみようかと思っています。
>奏音さん
はじめまして、コメント&TBありがとうございます。
奏音さんと同じく私も7巻で終わると思っていたものです。
ナナ×2で14でなかったということは・・・
ナナ×ナナで49巻!?
なんて妄想をしてしまいました。
by Cinemanabu (2005-12-16 09:17)
はじめまして、なごです。
TBありがとうございます!
こちらからもTBさせていただきますね。
『NANA』読んでると、少女漫画によくあるようなキレイ事ばっかじゃないからいろいろと考えさせられますよね。。。
今後の展開にも目がはなせませんね。
by (2005-12-16 10:28)
>なごさん
コメント&TBありがとうございます。
「NANA」を読んでいると人生や愛について考えさせられるセリフが多くてハッとしてしまうことがよくあります。
今後の展開、みんながハッピーとはきっといかないんでしょうが、希望を感じるものであって欲しいなと願ってしまいます。
by Cinemanabu (2005-12-16 15:44)
TBありがとうございます。
NANA,少しでもハッピーな結末になって欲しいですよね。
ほんとに多くの人に読んでもらいたい漫画です。
by Autumn (2005-12-16 20:52)
はじめまして。NANAのTBから覗かせてもらったのですがCinemanabuさんと共通する部分がありました。ショートフィルムは友人の幼馴染の吉本直聞さんですが、先日黒澤財団主催のコンペの最終選考まで残りました。また、サッカー好きだったり。僕も大好きです! それにしてもNANAの15巻が待ち遠しいですね。。
by 鈴木浩司 (2005-12-17 16:20)
TBありがとうございます!!私まだ読んでないけど早く読みに行きます☆
なんか14巻で終わるという噂が私の学校のほんの1部で流れててショックうけてたけど終わらなくて良かった~って1人で思ってました(^▽^)
by さくら (2005-12-17 23:50)
>aki さん
コメントありがとうございます。
最近では、男性の友人もかなり読んでいる人が増えてきて、話題になって面白いです。
少女マンガを読むことに抵抗があるであろう男性には
「どんなマンガなの?」ときかれて少しでもとっつきやすいようにと
「音楽マンガ!?」
と、答えていたのですがやっぱり恋愛ものなんでしょうね、ジャンル的には(笑)
>鈴木浩司 さん
コメントありがとうございます。
幼馴染さんが映像作家さんなんですね。もしかしたら、今後どこかでお会いすることがあるかもしれませんね☆
私もサッカーは下手ですけどやるのも観るのも大好きです。
今後ともよろしくお願いします。
> さくら さん
コメントありがとうございます。
もう14巻は読んでみましたか?なんだか、新しい登場人物もたくさんでてきてまだまだ終わらない感じですよ。
やっぱり、ナナ×ナナで49巻まで続くのかな?
なんて思ってしまいます(笑)
by Cinemanabu (2005-12-19 09:34)
最後は絶対ハッピーエンドになって欲しいですよね~。
毎回話の始まりと終わりのハチの言葉を読むたびにハッピーエンドにならない気がしてつらいです・・・(;_;)
by (2005-12-23 00:15)
こんばんは! はじめまして。 私もNANA14巻読んでちょっと辛かったです。 ナナがどんどん孤独になってきて、悲しい出来事までのXデーが近いのでは・・。って内容でしたね。 ほんとナナとハチには幸せになってほしいです。
by rirarira1030 (2005-12-24 23:57)
>みむ さん
コメントありがとうございます。
モノローグの言葉だけを追うと、どうしても目を背けたくなるような悲しい出来事が待っているような気がして怖くなってしまいますね。
その先には、希望が見えるような未来があればいいと願ってしまいますね。
>リラさん
コメント&Niceありがとうございます。
ここ13、14巻は特に読みすすめることが怖くなるような展開ですね。。
人生はハッピーの連続ではないことは知っているのですが、だからこそその先に希望がもてるような未来をナナとハチには期待したいと私も思ってしまいます。
by Cinemanabu (2005-12-26 09:27)
こんばんは。はじめまして。私は、ナナを読み始めたころは、このはじめとおわりの言葉の意味があまりよくわからなくて、とばして読んじゃったりしてました(笑)でも、1,5,9,14とナナの世界にはまっていくうちにこの言葉がとっても重要だときがつき、この言葉を読むためだけに読み進めている。。。ってかんじで。14巻の最後らへんにある、「ナナが最後に独り言のようにつぶやいた言葉が、いまも私の希望と絶望の間を行き来するよ・・・海が見たい。。。」(こうだったかな??)この言葉で、泣いてしまいました。わたしは、ナナのマンガをいまでも友達にかりて読んでいるので、この言葉をもういちど全部読みたいのですが、読めないのです。。。もし、どこかのホームページに書いているのを見つけたら、どなたか教えてもらえませんか??私も、ナナと奈々には、最高の幸せをつかんでもらいたいです。
by あや (2006-01-05 19:40)
>あやさん
コメントありがとうございます。
お探しのNANAのモノローグ一覧がまとめられたHPがどこかにあるらしいという話は私も聴いたことがあるのですが、(探してみたのですが)私にはちょっと場所がわからず、お役にたてなさそうです。ごめんなさい。
これだけ多くの人にハッピーエンドを期待されている「NANA」なので、これまでの不幸を予感させるようなモノローグに矛盾を感じさせることなく見事に幸せな結末へと物語を終結させることができたなら、矢沢あいのその手腕には改めて感服してしまいそうです☆
ただハッピーエンドにしなければというプレッシャーが強すぎて、物語が尻切れトンボや支離滅裂になってしまわないことも同時に願ってしまいます。。
by Cinemanabu (2006-01-06 12:02)